「俺のこと、欲しいっていう気になった?」朝、起きると彼が台所に立って私に笑いかけてくる。高鳴る心臓。挙動すべてに、敏感になる……。謎の男・槐(かい)と同居することになった芹菜は、槐の優しさを素直に受け取ることができずに、モヤモヤする日々を送っていた。どうしてこんなに意識してしまうの? 触られただけで、夜のことを思い出して、外でも感じてしまう……。でも、当の槐は自分のことをなにも話してくれない。所詮私は愛玩動物。オモチャに過ぎないんだから……。
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